「は」と「が」の役割の違い


「は」と「が」だけが異なる下記の2文は何が違うのでしょうか?

 (ア)隣の家の猫かわいい。

 (イ)隣の家の猫かわいい。

それぞれの文の後ろに句や節を続けてみるとその違いが少し見えてくる。

「は」

 隣の家の猫はかわいいから、いつもみんなの人気者だ。

 隣の家の猫はかわいいから、ちやほやされて自分が一番えらいと思っている。

 隣の家の猫はかわいいから、わざわざみんなが見に来るそうだ。

 隣の家の猫はかわいいから、(隣の猫のことが)うちの猫も気になってしかたがない。

  隣の家には猫がいて、その猫が「かわいい」ということに重点が置かれている。

「が」

 隣の家の猫がかわいいから、(私は)うちの猫も気になってしかたがない。

 隣の家の猫がかわいいから、わたしも猫を飼おうかな。

  「隣の家の猫」に重点が置かれている。

 

XはY ではY(後)に重点がある   

XがY ではX(前)に重点がある

   「X Y、だからZ」  Zは引き続きXについての話

 「隣の家の猫 かわいいから、いつもみんなの人気者で、ちやほやされて自分が一番え   らいと思っていて、わざわざみんなが見に来るようで、うちの猫も気になってしかたがない。」のように「隣の家の猫」について述べた長い1文を作ることが出来る。

  「は」文の主題(題目)を提示する役割

 

 「X Y、だからZ」  ZはXとは違うことについての話

 「隣の家の猫がかわいいから、(私は)うちの猫も気になってしかたがないし、わたしも猫を飼おうかなと思ったりもする。」

 「隣の家の猫がかわいい」というまとまりが、それとは別の ”(私は)うちの猫も気になってしかたがない” ”私も猫を飼おうかな” ということの理由になっている。後ろに加えた語句に隠れた主語 ”私は” を補って解釈することになる。

 「が」は臨場感に優れる

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